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骨からの“ 若返りメッセージ ”

骨は、カルシウムを十分に摂取しさえすれば、丈夫になり骨折しないという考え方は、もう古いということに気付くべきです。

お年寄りに多い「骨粗鬆症」は、実は若い人にもあります。

若年性認知症があるように、骨密度も加齢とは無関係なのです。

認知症の原因は、「LPS」という悪玉菌の構成成分や、「アミロイドβ」という脳神経の老廃物です。

※LPSとは、リポ多糖( Lipopolysaccharideの頭文字)といわれ、悪玉菌といわれる大腸菌やサルモネラ菌、特に歯周病菌などの悪玉菌の細胞壁外膜の構成成分です。ある種の脂質及び多糖から構成される物質で糖脂質と呼ばれるものです。悪玉菌が、積極的に放出する毒素ではなく、内毒素といわれ、細菌が死滅したときなどに細胞が融解・破壊されることで遊離し、人や動物など他の生物の細胞に作用し、いろいろな生物活性を発現するといわれています。

※通常2つに分解されるべきアミロイド前駆体タンパク質(APP)という物質が、加齢などによる代謝異常で3つに分解されると、アミロイドβが生成され、老廃物として蓄積されていきます。アミロイドβは、単体だと悪さをしませんが、二つ以上つながって「オリゴマー」となると、神経細胞を傷つける有毒物質となります。アミロイドβが大脳皮質などの神経細胞の周囲に沈着すると「老人斑(アミロイド斑)」が増えていきます。この蓄積によって脳神経細胞が傷ついていきます。

LPLやアミロイドβを排出してくれる物質が、成長ホルモンとメラトニンです。成長ホルモンは、運動することで、メラトニンは朝日を浴びることで生まれるセロトニンから作られます。

セロトニンは、トリプトファンを原材料にします。

骨粗鬆症の原因は、「スクレロスチン」という骨の分解物質です。

骨を只々太くしたり、大きくするだけだと、関節が硬くなって動かなくなったり、しなやかさが失われて呼吸困難になったりします。そして、骨は古くなりすぎると脆くなりますから、少しずつ分解されて、少しずつ作り替えて、新しくすることで強度を保ちます。細胞が分裂して、新しい細胞と古い細胞を入れ替える“ 分解と再生 ”のバランスである『代謝』と同じです。

骨を新しくするために分解する時に、骨そのものから分泌されるメッセージ物質が、スクレロスチンです。

骨を分解するメッセージ物質の分量は、どうやってコントロールされているのでしょうか?

実は関節には、衝撃を感知するセンサーがあります。衝撃の頻度で新しく骨を作るかどうするか、そのリズムを決めているのです。ですから、骨への「衝撃」のない生活を続けていると、骨から出すメッセージ物質であるスクレロスチンの分泌が止まらないので、その結果、骨芽細胞の数が減少して、新たな骨の作ることを休憩させてしまうことが、最新の研究でわかっています。

1990年代に宇宙に行った向井千秋さん(66)は、医師の視点から地球帰還後に過酷な状況に陥ることを「宇宙飛行士は早く老ける?」の中で、語っています。

宇宙では重力がかからず、骨密度が減り、筋肉も衰えます。地球に帰還すると、宇宙で使わなかった平衡感覚、筋力による血流の復活で、体のメカニズムが一気に解放され、平衡バランスが混乱し、単独で行動することができません。帰還した宇宙飛行士たちは、一日も早い社会復帰のために、重力負荷トレーニングを行います。

重力を感じながら進化した私たちにとって、関節とそれに付随する筋肉はもちろん、平衡感覚も内蔵の働きも「重力」によってデザインされています。

つまり、運動をしないで一日の大半を座って生活している現代人は、スクレロスチンが大発生し、知らないうちに骨粗しょう症が進行している可能性があるのです。

逆に骨を新しくするために再生する時に骨そのものから分泌される物質が、「オステオカルシン」です。

 

オステオカルシンは、骨の中から血管を通じて全身に届けられ、「記憶力」「筋力」さらには「生殖力」まで若く保つ力があることがわかっています。例えばオステオカルシンがないマウスでは、位置を記憶する能力が衰えたり、精子の数が半分近くまで減少してしまうことが実験で確認されています。

骨芽細胞といえば、骨を作る細胞。その細胞が、若さを生み出す驚きのパワーを持っていることが、最新の研究で明らかになっているのです。

九州大学は、骨で作られるタンパク質である「オステオカルシン」を経口投与することで、血糖値が下がり、全身の代謝が活性化することを明らかにしたと発表した。
 

岡山大学は、骨に圧がかかると、新しい骨が沢山作られるだけでなく、早いタイミングでオステオカルシンを分泌する細胞が現れることを発表した。

再生する骨から、さらに分泌される物質に「オステオポンチン」があります。

オステオポンチンには、骨髄に存在する「造血幹細胞」の機能を若く保ち、全身の免疫力を活性化する働きがあることがわかってきています。
例えば、マウスから取り出した造血幹細胞にオステオポンチンを加えたものと、加えていないものを用意し、それぞれを同じ条件のマウスに移植しました。すると5ヶ月後、オステオポンチンを加えたマウスでは、免疫細胞の量が、加えていないマウスの倍近くにまで増加していたということは、その逆にオステオポンチンがなくなると、大事な免疫細胞の量が減ってしまうと考えられるのです。

しかし、過食や運動不足などで必要以上にオステオポンチンが分泌されると、慢性炎症を引き起こし、逆に老化が進んでしまうという研究も発表されています。

そして、健康なお年寄りには、オステオポンチンが少ないという研究結果もあります。

その研究の内容は、100歳を超え、かつ大きな病気を抱えていない「健康長寿」のグループと、一般の70代のグループとの間で、血中のオステオポンチンの量を比較するというものでした。

その結果、70代のグループに比べて、「健康長寿」のグループではオステオポンチンが圧倒的に少ないということが明らかになったのです。

オステオポンチンは体の免疫力を根本からアップさせ、若さを生み出すという、人体にとって重要な働きがあると同時に、状況によっては、逆に老化の原因物質にもなる諸刃の剣でもあるのです。

人体のメカニズムというのは、繊細でち密なバランスの上に成り立っているということす。

デューク大学は、骨で作られるタンパク質である「オステオポンチン」を経口投与することで、免疫細胞が活性化し、全身の代謝が活性化することを明らかにしたと発表した。

慶應義塾大学は、過食や運動不足が、リンパ球を早期に老化させ、そこから作られる分泌型オステオポンチンが過剰になり、自己免疫疾患を引き起こすことで炎症が起き、花粉症、リューマチなどの関節炎やアトピー皮膚炎、メニエール病といった、副交感神経由来の疾病になりやすく、内蔵の老化を引き起こすことを発表した。
「老化を進める原因物質のひとつが、オステオポンチンであることは間違いありません。まだ研究の途上で、仮説段階ではありますが、今後、このオステオポンチンを人為的に制御する技術を開発することができれば『若返り』も可能だと考えています」(慶應義塾大学医学部循環器内科の佐野元昭准教授)

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